受講生の声:降旗瑞穂さん
●まずは、APAアワード、文部科学大臣賞受賞、おめでとうございます。
ありがとうございます。
●受賞の連絡を受けた時、どう感じましたか?
最初に連絡をいただいたときは、ただただ驚いて、しばらく信じられませんでした。
30分ほど通知を手にしたまま、何度も見返しては「本当だろうか」と確認していたのを覚えています。
これまで取り組んできたことが評価されたことは素直に嬉しかったですし、この結果は決して一人では成し得なかったものだと感じています。
●応募した写真群に関して、簡単に教えてもらってよいですか?
2024年夏、バングラデシュで起こった革命を背景に、変化の時代の中でも未来を信じ、希望を抱きながら生きるバングラデシュの強く美しい姿を撮影しました。
また、祈りの象徴として「花」を重ね、懸命に生きる人々の未来が、明るい光に包まれることを願った表現に取り組みました。

●なぜ、その作品を賞に応募しようと思ったのですか??
1年以上かけて撮影と構成に取り組んできた作品だったので沢山の人に見てもらえるような発表の機会を探していました。
バングラデシュの人々の美しさも伝えたいという思いもありましたし、自分の今の実力を確認する良いチャンスだとも感じ、応募しました。

●その作品群は、アプリシエのWorkshopで1年かけて制作した作品群なんですね。
WSでは、どのようにその作品群を作り上げていったのですか?
写真群に関してプレゼンし、ディスカッションを重ねながら作品制作を深めていきました。WSの中でうるまさんからいただくフィードバックは常に本質を突くもので、自分では気づけなかった考え方や視点を何度も引き出してくれました。また、他の参加者とディスカッションを重ねることで、自分の考えを言葉にし、客観的に見つめ直すことができました。
●はじめから、ある程度、作品のイメージがあったり、基礎となるものはあったのでしょうか?
当初は、バングラデシュの人々が持つ生きる力や優しさに惹かれ、「バングラデシュで撮影したい」という漠然とした想いからスタートしました。
しかし、2回目の渡航を控えたタイミングで現地に革命が起こり、渡航自体が危ぶまれる状況になりました。
その中で、どのように作品として向き合うべきかを考えるうちに、国境や距離を越えて想いを重ねる表現をしたいというイメージが次第に固まっていきました。
合計3回にわたる渡航を通して、変化の渦中にあるバングラデシュで生きる人々の姿を撮影しながら、作品の軸を形づくっていきました。
●WSを受けて、一番、学んだことは何でしょう?
このワークショップで一番学んだことは、自分自身の「視点」でした。
これまでは直感的に「良い」と感じた瞬間を撮影していましたが、ワークショップを通して、自分は何を撮り、何を伝えたいのかを深く問い続ける時間を持つことができました。
その結果、迷いのない視点で写真と向き合えるようになったと感じています。

●他に、WSを通じて印象的だったことや、良かったと思う点があれば、教えてもらえますか?
印象的だったのは、自分の作品制作だけでなく、他の参加者が作品を深めていく過程を間近で見られたことです。さまざまな背景を持つ参加者と一緒に制作に向き合い、ディスカッションを通して悩みや喜びを共有していきました。
最終的な展示では、参加者同士が自然と互いの作品を来場者に紹介し合う姿が見られました。制作の背景や思いを知っているからこそ、一つひとつの作品が自分のことのように大切に感じられ、ワークショップで重ねてきた時間が、展示空間に人と人との関係性として表れていました。
●どんな人がこのWSを受けると良いと思いますか?
写真を深めたい方、新しい一歩を踏み出したい方におすすめのワークショップです。
スキルや経験に関係なく、迷いがあっても安心して参加できます。
写真と丁寧に向き合いながら、自分自身の表現を見つめ直す時間を大切にしています。
うるまさん、Apprecie Academyの成田さんが、制作の過程をあたたかく伴走してくれます。
独学で写真を続けてきた私も、このWSを通して作品として結実させることができました。
このワークショップが、皆さんにとって新たな視点や挑戦のきっかけになれば嬉しいです。

●最後になりますが、今後の作品制作に関する抱負を教えて下さい。
私は世界を旅しながら写真を撮っていますが、行きたい国や写したい風景、人の魅力は尽きることがありません。
これからも多くの旅を重ね、まだ知らなかった世界や出会いを写真に収めていきたいと考えています。
また、ワークショップでうるまさんからいただいた「写真には撮る人が写る」という言葉が、強く心に残っています。
自分自身の在り方が作品に良い影響を与えられるよう、誠実に世界と向き合いながら制作を続けていきたいです。
●ありがとうございました。今後のご活躍も楽しみにしています。

